DropTalkは、話し言葉でのコミュニケーションを苦手とする、自閉症や言語障害を持つ方のコミュニケーションを助けるAACソフトウェアです。PCやタブレットデバイスにインストールして使います。DropTalkには、Droplet Projectが開発した絵記号ライブラリ「Drops」と、それに対応した日本語音声があらかじめインストールされています。
AACとは、Augmentative and Alternative Communicationの略で、補助代替コミュニケーションという意味です。障害を持った方が、補助的な機器や動作を用いて主体的にコミュニケーションを図ることを言い、対応する様々なAACツールがあります。DropTalkは、VOCAと呼ばれるタイプのAACソフトウェアです。VOCAとは、Voice Output Communication Aidの略で、「音声を出力するコミュニケーションのための機器」という意味です。
DropTalkのライブラリには、人や動物、建物や乗り物、植物や風景などの「名称」や、座る、立つ、歩くなどの「行動」、嬉しい、悲しいといった「気持ち」などを、イラストによってシンボリックに表したたくさんの「シンボル」が収められており、そのシンボルの持つ意味を音声で読み上げることができます。言葉によるコミュニケーションの難しい方が、視覚的に選んだシンボルの出す音声によって、自分の状態や気持ちをより的確に、またシンプルな操作で周囲に伝えることを可能としています。
DropTalkでは、「キャンバス」と名付けられた画面にシンボルを配置して使います。キャンバスにはいくつかの種類があります。コミュニケーション支援を目的とした、シンボルを格子状に配置するコミュニケーションキャンバス。予定を並べてスケジュールを可視化するスケジュールキャンバス。シンボルやテキスト、図形などを自由に配置できるスケッチキャンバス。これらを組み合わせることで、様々な状況に合わせてDropTalkを使うことができます。
DropTalk Lite版では、作成できるキャンバスが1つのみという制限があります。それ以外はフル機能版と同じ機能を使うことができます。