私は貝になりたい
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つらく苦しかった戦争が終わり、故郷の高知の床屋で親子三人平和な毎日を送る清水豊松のもとに、ある日、進駐軍と警察がやって来た。戦争中に仕官の命令でアメリカ人の捕虜を殺した罪で、豊松を逮捕しに来たのだ。死刑の判決を受ける豊松だが、調べてもらえば解ってもらえると信じていた。だがある日、突然の死刑執行。最後に豊松は「生まれ変わることが出来るのなら、人間なんていやだ。深い海の底に眠る貝になりたい」と。戦争の悲惨さ、戦争裁判の難しさを描いた名作。 (C)1959 東宝