スコットランドのエジンバラ動物園では、来園者の減少に頭を悩ませている。その打開案として2頭のジャイアントパンダ、オスのヤングアンとメスのティエンティエンを受け入れることにした。レンタル料は高額だが、絶滅危惧種になってしまったパンダの繁殖に貢献できるかもしれないという理由と、パンダ人気にあやかり、来園者が飛躍的に増えることを期待しての決断だ。そうなったら動物園が大忙し。旧ゴリラ舎をリフォームし、、エサの竹の仕入れも一苦労。エジンバラ動物園のスタッフは、この一大プロジェクトを成功させるため準備に走り回るのだった。獣医のサイモンと飼育係主任のアリソンは、中国・雅安(がん)にあるパンダ保護研究センター碧峰峡(へきほうきょう)基地へ向かう。現地で実際にヤングアンとティエンティエンの世話を手伝いながら、パンダの飼育のノウハウを学ぶのが目的だ。滞在中に誕生したパンダの赤ちゃんも見ることができ、ヤングアンとティエンティエンの2世誕生への期待も膨らむ。また、アリソンは四川大地震の爪痕残る臥龍(がりゅう)中国パンダ保護研究センターへの訪問を特別に許され、パンダの子供を野生に返すための実験的な試みを見学することになる。さらに、パンダにとっても大変な大移動が待っている。中国の山奥からスコットランドへ、地球半周に及ぶ初めての旅。中国で多くの人に見送られ、パンダはいよいよ出発することになる。英国にとっては17年ぶりのパンダ。近年深まりつつある英国と中国の関係においても、友好の懸け橋として重要な役割を果たすパンダ。動物園のスタッフの努力は、まだまだ終わりそうにない。(C) BBC 2012