1983年、ジョン・ウー脚本・監督でゴールデン・ハーベスト社はタイで「黄昏戦士The Sunset Warrior」の撮影を開始。完成後同社は本作の残虐性、暴力性が社風と合わず香港の観客の嗜好とも合わないと判断し封印した。商業映画における市場性の無視ということで、ジョン・ウーは同社と対立する形となってしまい香港から追放され、カンフーものは作らないという方針を打ち出していたシネマシティの台湾支社で失意のうちに不遇の3年間を過ごすことを余儀なくされる。1986年、プロデューサーのツイ・ハークに香港へ呼び戻されジョン・ウーは「男たちの挽歌」を監督。この映画のヒットにより本作は「英雄無涙Heroes Shed No Tears」とタイトルを変更、編集にも手が加えられようやく日の目を見ることとなった(日本での公開は1998年3月14日)。 1975年。ミャンマー、タイ、カンボジア国境の「黄金の三角地帯」に潜む麻薬王サムトンを捕らえるべく、タイ政府に雇われた中国人傭兵チェン・チャン。彼をリーダーとする5人の傭兵たちはアジトに奇襲をかけ、サムトンの身柄の拘束に成功する。国境越えを試みるが、検問所を仕切る長官とその部下たちにより彼らへの執拗な攻撃が始まるのだった・・・。