第32回東京国際映画祭グランプリ作品。北欧の新鋭フラレ・ピーダセンが描く、ささやかで、かぎりなく愛おしい人生の物語。のどかで美しいデンマークの農村。27歳のクリスは、叔父さんとともに伝統的なスタイルの酪農農家を営んでいる。朝早くに起きて、足の不自由な叔父さんの着替えを手伝い、朝ごはんを食べ、牛の世話をして、作物を刈り取る。晩ごはんの後はコーヒーを淹れてくつろぎ、週に一度スーパーマーケットに出かける。ふたりの穏やかな日常は、ある夏の日を境に、少しずつ変化する。戸惑いながらも広い世界に目を向け始めたクリスを、叔父さんは静かに後押しするのだが……。(C)2019 88miles