古くから東京・錦糸町に一家を構えていた吉井組は、城東地区一帯制圧を目論む新興暴力団の大関組々長・大関重作のために取漬され、解散した。親分の吉井林太郎は闇討ちされ、あとに残ったのは幹部の沢木隆次と、その舎弟の神谷政男の二人だけであった。親分の仇と一家の恨みを晴そうとする二人は大関を狙うが、怪我を負った神谷は途中で倒れ、沢木も大関を負傷させたものの多勢の子分に阻まれてしまい、警察の手にかかって刑務所送りとなる。5年後、出所する沢木を出迎えたのは、ムショ仲間で互に“兄弟”と呼び合う間柄の関西昭栄会若衆頭・中原敬三であった。[ヤクザ](C)東映