1974年、愛媛県川内町(現在の東温市)の山間部にある高岡家は、一風変わった主人・高岡正明(笹野高史)と妻・艶子(風祭ゆき)、そして家業の造園や農業をきりまわす長男・正堂(的場浩司)の3人家族。30歳を過ぎた正堂は見合いで恵子(宮本真希)と結婚し、いよいよ家業を盛り立てていく責任を背負っていた。だが、正明は商売を息子に任せっきりで、ひたすら自分の趣味の桜づくりに没頭する日々を続けていた。ある日、たまりかねた正堂は父・正明を問い詰めるー「親父! このままじゃウチは破産やけん! なんで、わざわざ山を無駄に使って、カネにもならない桜を作る必要があるんじゃ! 」寂しげに沈黙した正明は、静かに戦前の物語を息子に語り始めた。(C)映画『陽光桜』製作委員会 / GRAND KAFE PICTURES