19世紀の末期。ルーマニアの大地に、貴族とブルジョアジーの対立が激化していた。歴史を誇るコマネスチャヌ一族の頭主ディーヌの娘ティンカーツァは、恋人がパリに留学中、豪族であるスカチュウに求婚される。スカチュウは、信望の厚いディーヌを嫌がっているにもかかわらず、ティンカーツァを自分と結婚させる様にディーヌに迫る。そこには愛はなく、コマネスチャヌ家の名声を望む男の欲望だけがあった。ディーヌはそれを見抜いていたが、一家の危機の為に、結婚に同意するしかなかった。貴族との対立は、全土をゆるがすが如く激しくなり…。(C)エクセレントフィルムパートナーズ