北海道のとある町。小雪のちらつく駅のホームに列車が到着する。男(ケンジ)はある探しものを求め、この寂れた町に辿り着いた。ケンジは、女の香りに導かれるように、ある理髪店の前で足を止めた。探しものを見つけたのだ!ケンジは小走りに理髪店を立ち去った。--女の名前はハルミ。理髪店の女主人。ハルミは自堕落な夫イクオとのふたり暮らしである。イクオはささやかな店の売上をパチンコにつぎ込んでいる。ケンジはようやく探しあてた女神ハルミとの新生活を思い描きながら、ある計画のための準備を進めていた・・・そしてある夜、その計画を実行した。ハルミを拉致したのだ。ケンジは2年間、ハルミを探し求めていた。それは儚くも一方的な愛であった。突然の出来事におびえるハルミだったが、ケンジの献身的な愛に次第に心と体を開いていく・・・(C)2003 SEDIC INTERNATIONAL