音楽史に革命を起こし、今や不滅となったルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンがあらゆる不運に見舞われ続けながら、なぜ至上の喜びを歌う「第九」を完成させることができたのかを、謎の女を絡めてドラマティックに描く。19世紀始め。オーストリア帝国、首都ウィーンの劇場では、ルートヴィヒ(望海風斗)の指揮による新曲コンサートが行われていた。喝采が劇場中に響き渡り、コンサートは熱狂のうちに幕を下ろす。ルートヴィヒの楽屋を訪れたオーストリア皇帝は、最後に演奏された交響曲は世界の覇者を思わせたと讃える。周囲はその曲を皇帝に献呈するように促すが、ルートヴィヒは、この交響曲の名は「英雄」、ナポレオン(彩風咲奈)に捧げるものだと言い放つ。作・演出:上田久美子 出演:望海風斗 真彩希帆 彩風咲奈(C)宝塚歌劇団